性能重視の家はなぜデザインがダサいのか
- 山田 真司
- 家づくりについて
カスケのリノベ 設計の山田です。
本日のタイトル。ちょっとメス入れてる感じですね。
でもかなり多くの人が疑問に思っていることです。なぜでしょう?
山田はデザインと性能はそれぞれが表裏一体であるという考え方ですが、
それぞれの立場で解説していきます。
『自由にデザインしたい人は性能が嫌い』
いきなりですね。でも自由にデザインしたい人のほとんどが、
デザインに障害となる全てが鬱陶しいと思っています。
逆を言えば性能重視の人は住宅をデザインだけで済まされたくないと考えています。
どのようなポイントにデメリットを感じているかを解説します。
例えば断熱材を入れるために屋根が太くなる=シャープに見えない→ダサい
格好良く見せたい位置に換気扇やエアコンが付いてしまう=邪魔→ダサい
高性能窓は枠が太い=シャープに見えない→ダサい
という考えです。
デザイン重視の設計者はデザインをする動機やコンセプトに『人』『自然』『心地良さ』『風景』というキーワードから、
顧客の暮らしのテーマに近いものを重ねていきます。
そのコンセプトが最もウエートが大きいため、性能のようなものは住宅設備の一つであって、そのようなものがコンセプトを揺るがすものであってはならないという事なのです。
こうなると性能という要素を軽視しているように聞こえますが、設計をする上で明確な優先順位が存在するという事にもなります。
現在、日本を代表する建築家の方でも住宅性能の重要性に着目し真剣に取り組んでいる人もおられます。
そこには良い住まいを提供したいという思いもありますが、日本の住宅が世界に大きく差をつけられていることから底上げをしていきたいという狙いもあります。
これに追従する様にデザインしながら高性能を謳う会社も出てきましたが、
科学的根拠なく『◯◯断熱だから高性能』『◯◯換気だから高性能』という会社が後を断ちません。
続いて性能重視の方ですが、
情緒的なものや根拠のない物が嫌いです。
それだけではなく住宅材料の構成から考えるため、なんとなく効果があるなど
勝手な思いこみで物事を決めることをしません。
例えば風が流れ部屋を吹き抜けるイメージを建築家が語ると、
偏西風の計算をせずただイメージだけで語ることに違和感を感じます。
計算実証されたものが正義であることは同意できますが、
必ず安全側に大きく振ろうとするため、スペックや寸法などがオーバーサイズになります。
その結果、繊細なディティールよりも優先順位が高くなり、『デザイン的方向性からどんどん逸れていく傾向』になります。
こう見ると、それぞれの要素が交わり合うことはなく融合することはありえないと思ってしまいますが、
山田が重視しするのは『変換力』です。
これには現場実務が鍵になります。
デザインを実現するにも施工力が必要で、
性能を実現するにも施工力が必要です。
私自身の10数年の現場施工業務経験から、
豊かなデザイン性と確かな住宅性能の融合は可能という信念を持っています。
性能化することでデザイン的デメリットが生じる可能性があっても、
発想を『変換』することで違ったデザインに変えることができます。
希望的観測と可能思考はしばしば同じように捉えられますが
デザインと性能を高い次元で実現させなければならないという軸が最重要と考えています。
『カスケのリノベ』も『カスケの家』もフィールドは違えど軸は同じなのです。
『性能もデザインも高レベル』がカスケホームです。
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